ザッカーバーグの嫁の意外な出自

Facebookの上場ニュースから数日後、今度は創業者でCEOであるマーク・ザッカーバーグが結婚したというニュースが飛び込んできた。早速ニュースをチェックしてウェディングドレスを着ている彼の新妻を写真で初めて見た時、あー、ABC(American Born Chinese)なんだ、そこそこ美しく、そして聡明な顔をしているなと思った。

記事の中で紹介されていた彼女の経歴を見ると、アメリカでトップクラスの医学部であるThe University of San Franciscoのメデシカルスクールを卒業したばかりで、ハーバード大学でザッカーバーグと同窓だったとのこと。出た。超エリート同士の結婚かと、その時点ではステレオタイプ的な感想を抱いた。ところがである。2チャンネルで偶然、「ザッカーバーグの嫁が超ブスで笑える」という書き込みを見つけた。そして、その書き込みで参照されていた女性の写真は洗練されたABCというよりも、言い方は悪いが1980年ぐらいのチャイニーズ丸出しのお世辞にも美しくない女性だった。私は在米時代に会社の同僚や大学院の同窓生に多くのABCがいた。彼らは顔つきはアジア人であるが、いったん

話始めると、英語はもちろん、顔による感情表現もアメリカ人そのものになる。具体的に例を上げると、Bloomberg TVの西海岸でアンカーをしているEmily Chnag。これが私のステレオタイプ的なABC。一目瞭然でザッカーバーグの新妻であるPriscilla Chanとは対称的であることが分かる。

いくらガリ勉タイプでもABCだったら、もっと洗練された女性の筈だと不思議に思ってたら、英国の大衆紙Daily Mailがやってくれた。“How £12 billion Facebook bride embodies the American dream: Father of Zuckerberg’s new wife was Asian refugee who worked 18-hour days in Chinese takeaway” という仰々しいキャプションで、マーク・ザッカーバーグの愛妻Pricilla Chanの出自をあからさまにしたのだ。この記事によると、

・彼女の両親は中国系のベトナム移民で難民キャンプで収容されていたことがある。米国には70年代に移民。

・両親はボストンの中華街のチャイニーズのテイクアウトで働き、その後、”Taste of Asia”というレストランを始めた。

・移民一世である両親は中華料理店で毎日18時間働いて生計を建てた。そのためPriscillaら三人の娘は祖母が育てた。

・彼女の一家はボストン南部の労働者階級が多く住むQuincy(江戸川区とか足立区みたいな感じ)に住んでいた。

・Priscillaは英語が全く話せない祖母から精神的サポートを受けながら勉学に執心し、成績はクラスでトップ、13歳の時には担任の先生にどうすればハーバードに入れるのかを質問していた。

・ハーバードはバランスの取れた学生を好んで入学させると知った彼女はテニス部に入った。運動神経に必ずしも恵まれていなかった彼女だが、テニス部の猛特訓に耐え抜き、見事に上達した。

・そして念願通りハーバードに入学し、新入生パーティの際、トイレ待ちの行列でザッカーバーグと知り合い、交際に至ったという。

・現在Priscillaの両親はQuincyより少し南に下がったBraintreeのアッパーミドル階級の住宅街に4ベッドルームの住居を構えている。

いやはや、これがABCでありながら洗練された外見でないPriscilla Chanの出自だった。私はこの事はけっしてネガティブに伝えていないつもりだ。米国に移民した中国系であれ、韓国系であれ、アジア系移民一世はクリーニング屋や料理店をやりながら教育費を稼ぎ、ガリ勉した二世が一流大学に入って良い仕事に就き、以降アッパーミドル階級になっていく例は枚挙をいとわない。だから、これは立派な話。しかし、Prischillaの場合、ハーバード大学経由で一流メディカルスクールを卒業したことだけでなく、世界有数の富豪の奥さんになってしまったということが、その成功を桁違いにしている、しかもまだ20代で。これがアメリカンドリームでなくて何と呼ぶのか。もし、彼女の両親がインドシナ難民として日本に移民していたら、Prischillaにこんな成功は待っていただろうか? 答はノーだ。せいぜい一橋大学に入って大企業に就職して同僚と職場結婚して郊外に小さな一戸建てで打ち止めだっただろう。

やはりアメリカは「頑張った人にはNCAA」の国、才能があり努力を継続できる人には機会は均等に提供され、そのアップサイドはこのようにとてつもなく大きいのである。

追記)

筆者はボストンの地下鉄レッドラインの沿線に二年間住んだことがある。Priscilla Chanが住んでいたQuincyとハーバード大学のあるHarvard SQは同じレッドライン上にある。殆ど移民一世といえるPriscilla Chanがレッドラインに乗車する度にHarvard SQまでハーバードの学生として通うんだと夢見ていたことが容易に想像できる。

One Response to ザッカーバーグの嫁の意外な出自

  1. ピンバック: Mark ZuckerbergとPriscilla Chanのローマの休日 « seigipress

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